遊休荒廃地・耕作放棄地解消!
農事組合法人信濃霧山ダッタンそばは、遊休荒廃地、耕作放棄地の解消、地域の景観維持、農地の有効活用、地域特産品の開発、地域の活性化・元気作りに向けた取組を展開しています。
信濃霧山ダッタンそばの拠点となる信州・長和町は2010年国勢調査時点において、人口6780人ですが、2040年には4000人余となる見込みです。また、他の中山間地の例にもれず、高齢化率(全人口に対する65歳以上人口)は34.1%(全国平均22.8%)であり、今後、2040年には46.6%(つまり。。。2人に1人!)に達すると見込まれています。
現時点においては、稲作や畑作がされている田畑は、そのころ、どうなっているのでしょうか?
遊休荒廃地・耕作放棄地のみでダッタンそばを栽培!
農地集約
遊休荒廃地・耕作放棄地のみ
「おらちのオジイさ、へえ作らねっつうで、来年からダッタン作ってくんねえかいねえ?(我が家の主人が、来年から稲作をしないと言うので、我が家の水田を利用してダッタンそばの栽培をしてもらえないか?)」
長和町内では、標高700m付近を境に、それ以上の標高の農地での農業の担い手が極端に減少傾向にあり、毎年数ha単位で耕作田が減少しています。担い手のいなくなった農地のみを集約し、ダッタンそばの栽培に活かしています。ただし、農地の貸借契約について、円滑に行く場合もあり、課題山積の場合もあり・・・。
獣害対策
獣害防除柵設置
平成23年度:猟友会によるシカ駆除実績1146頭
駆除“出来た”シカの頭数が1146頭。生息個体数はいかほどか?
遊休荒廃地・耕作放棄地には、荒廃地、放棄地になる理由があり、その大きな理由のひとつがシカをはじめとする農作物に対する獣害。心待ちにした新芽、収穫時期をまさに迎えた果実を容赦なく食い散らかし商品価値を奪っていく。信濃霧山ダッタンそばでは、まず、農地の獣医対策用の柵の設置を行なっています。
農地再生
開墾(再墾?)
2010世界農林業センサス:長和町内耕作放棄地=158ha
この年、信濃霧山ダッタンそばでは15ha のダッタンそば栽培を行なっています(平成27年度40ha)。
前述のような前年まで作付をしていた水田であれば、再生は比較的容易ですが、中には10数年耕作放棄された耕地などの再生を行うこともあります。除伐、抜根などクレーンやチェーンソーといった、一般的な農業機材以外での作業をおこなうことも日常茶飯事。
総合化事業計画認定事業者です!
6次産業化法で設けられている認定制度に沿って「総合化事業計画」を作成し農林水産大臣に申請、認定を受けた事業者を「総合化事業計画認定事業者」といいます。〜信州6次産業化推進協議会〜
栽培から加工まで
農事組合法人 信濃霧山ダッタンそばは、ダッタンそばの栽培から、加工、販売まですべてを同組合で行なっています。栽培開始当初、収穫、乾燥、製粉などを委託できる先がなく、やむをえず、自組合で行い、それがやがて、焼菓子・製麺などの加工、売店・レストランといった販売にまでつながり、6次産業として確立されました。現在でも、特産品開発、6次産業化成功事例として、県内外からの視察が後を絶たない状況です。
ダッタンそば栽培
1次産業
耕起 > 播種 > 管理 > 収穫
加工
2次産業
そば・パスタ製麺
焼菓子・パン
焙煎ダッタンそば
販売
3次産業
直営レストラン・売店
町内小売店(限定)委託販売
通信販売( WEB / TEL / FAX )
6次産業1次 × 2次 × 3次 産業
自然にやさしい、安心安全な農業を行なっています!
無農薬、無化学肥料で栽培
信濃霧山ダッタンそばでは、すべての圃場で無農薬・無化学肥料により、ダッタンそばを栽培しています。
栽培開始当初、農薬、肥料を購入する資金がなく栽培した流れ(笑)・・・とも、言われていますが、最終的に、商品がお客様のお口に入ること、私たち郷土の土地を健やかに保つためなど、安心安全なおいしいダッタンそばを目指して栽培しています。
もちろん、商品加工の工程においても、わが信濃霧山ダッタンそばと信頼できる原料を選りすぐり、すべて無添加で加工しております。
玄そばの保管は風穴
平成27年度においては、玄そば収穫量が40t(平成17年度は1t〜10年で40倍に!)に達しました。この玄そばの保管に、電気を使用しない自然の冷蔵庫“風穴”を活用しています。現在、日本国内でも非常に珍しい“風穴の実用化”を行なっています。〜“風穴”の詳細は次のコラムにて〜
自然エネルギーを活用した【風穴】を利用しています!
風穴とは!?
風穴(ふうけつ、かざあな、英語名:Wind Cave)とは、洞窟の内外で生じる温度差や風圧により、洞口(洞窟の開口部、出入り口)を通じて、体感的に早い大気循環がある洞窟の一形態である。
「引用」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』より。
最終更新 2016年3月15日 (火) 06:11
URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A2%A8%E7%A9%B4
風穴について
概要
- 名称
- 長和町集出荷貯蔵施設
- 建設事業名
- 平成4年度農山漁村活性化定住圏創造事業
- 所在地
- 長和町長久保1867番地6,7
- 延床面積
- 274平方メートル
- 構造・規模
- 鉄筋コンクリート造平屋建
- 敷地面積
- 1383平方メートル
- 竣工年月日
- 平成5年6月
- 施設内容
- 農作物、果樹、花き等貯蔵施設
温度・湿度
- 吹出温度
- 摂氏4度
- 庫内上部温度
- 夏季:摂氏12度
冬季:摂氏8〜10度 - 庫内湿度
- 96%
風穴の沿革
- 平成4年
- 農山漁村活性化定住圏創造事業により着工
- 平成5年6月
- 竣工
- 建設後
- 長和町管理により、
ジャム加工用すももの保管
すももワイン・れんげワインの保管
ほか、冷蔵品の保管に利用 - 平成17年10月
- 長和町誕生(長門町・和田村合併)
- 平成23年4月
- 農事組合法人信濃霧山ダッタンそば「指定管理基本協定」締結
以後、信濃霧山ダッタンそば玄そばの保管に活用
風穴の外観・庫内

搬出入口前にトラック駐車可能

国道152号線に面する

274平方メートルの庫内

内部西側(搬出入口入って左側面)

内部北側(搬出入口入って正面)

内部東側(搬出入口入って右側面)

内部南側(搬出入口面)
風穴の設備
搬出入口2重シャッター
配電盤
温度・換気設定器
床面鉄板張
信濃霧山ダッタンそばにて敷設
風穴を利用して
国道152号線沿いに面して建設されており、搬出入口に大型トラック駐車が可能
収穫時に、数台の軽トラによる搬入が可能
搬入作業の円滑化
焙煎加工のための搬出時に大型トラック利用可能
搬出作業の円滑化
年間を通じて安定した冷蔵温度、湿度
ダッタンそば玄そばを、収穫時の状態ほぼそのままで1年間保管できる
品質維持・高付加価値
他の保管方法・場所に比較し、玄そばの発芽率が非常に高い
栽培効率アップ
温度調整管理のための電気設備も整っているが、稼働不要である
自然エネルギーの活用